英国車といえば、やはりウォルナットやチークといった高級な木材で仕上げられたダッシュボードやドアパネルなどの豪華な車内を思い浮かべてしまいます。
そこで、同じ英国車である自分のミニはというと・・・
あれれっ!車内のどこにもウッドなんて使われていません。
まぁ〜、メイフェアーなので、グレード的には仕方ないですね!
でも、グレードの高い豪華仕様のケンジントンに憧れていたので、Myminiアイビー号も内装をウッドで統一しようとかねてから計画中でした。
そこで、ウッドパネル類をパーツカタログ等で物色してみると
やっぱり、とても自分の小遣いでは手が届かない!
ヤフオクで、探してみてもかなり高価な値段で取引されていて、送料等を考えるとかえって定価よりも高くつくようだ・・
「みんな、イイ稼ぎしているんだな~」
と思いつつ、自分の稼ぎの悪さにつくづく嘆いてしまいました。
でもやっぱり、内装をイメージチェンジして
気分を変えたいという思いをどうしても抑えきれない!
ということで、どうせ買えないのなら、前回に自作したシフトノブのように自分で作ってしまえ、とばかりにそこらへんの端材と手持ちの道具を掻き集めて、オリジナルウッドパネル3種類の自作に挑戦してみました。
目次
ウッドパネル3種の自作
オリジナルウッドパネルセット・メイキング
まずは、スイッチパネルをカタログで確認してみます。Myminiアイビー号は98年型なので、カタログで一番上の4穴用となります。
形状を丹念に観察して、形を把握して厚みなども推測しておきます。
それにしても、これが¥9500とは・・・!
稼ぎの悪い自分には手が届きません。
次に、アッシュトレイ・トリムを見てみます。
カタログでは、素材違いで2種類用意されています。
厚みは、約2ミリくらいあるような感じ。
同じように形状をしっかり把握します。
定価が¥3800
これも、結構イイ値段してますね~!
そして、ヒータースイッチパネルを見てみましょう。
こちらの場合は、他の2種と違ってシンボルマークの印刷(刻印?)がありますね~!
これを、どう処理するかが難問となりそうです。
今、考えられるのは、パソコンでデータを作りプラモ用の無地のデカールにアルプス5500でベースホワイト印刷して転写してみる予定です。
因みに、こちらも定価¥3800です。
材料の調達
さてそれでは、材料を集めて製作を開始しましょう。
材料棚を掻き漁ってとりあえず今、手元に集まったのは、プラ版・バルサ板くらいなものです。 もっとマシなものはないかと探しまくってみたけどやっぱり無いものは無いんですね!
(当たり前か?)
まずは、精密な寸法の採寸ですね。
必要な測定具を取り出して、アイビー号へむかいましょう。
測定具は、左からデジタルノギス150ミリ、スプリングコンパス(ケガキ用)、内径測り、300ミリ物差し、外径測りを使用します。
横に見えているのは、自作のメモホルダー(木製)です。
見た目は豪華そうに見えるけど、厚みでかさばって使い辛いし、何よりも大きすぎて机を占領してしまう失敗作です^^;
採寸が終わり、パソコンで簡単に図面を引きました。
量産が可能になるように、まずはプラ版でテンプレートを作ります。
図面を元に正確にプラカッターで切り出します。
製作には、サークルテンプレートなど使えそうなものは何でも活用します。
だけど、このサークルテンプレートは製図用で、直接カッターを当てて使うことはできませんでした。(すぐに歯が食い込んでテンプレート自体、ダメにしてしまう。)
プラの円の切り出しは、やはり手切りでは難しくケガキ用のスプリングコンパスを使って、なんとかやってみました。
次に、ヒーターパネルのテンプレート製作に移ります。
同じく、パソコンで正確に図面を引きます。
スイッチパネルと同じような作業を繰り返し、テンプレートを切り出しました。
こちらは、全て直線なので楽に終了しました。
出来上がった、テンプレートで1.5ミリ厚のバルサ板に形状を写し取りカットしてみます。しかし、やはり手切りでは、何度やっても納得のいくものが出来ません。早くも行き詰ってしまいました。
さて、どうしたらイイものやら・・・!
思案していたら、従妹の旦那がレーザーカットマシンを所有して
仕事をしていることを思い出しました。
急きょ、予定変更です。
カットとサインの掘り込みも全てお願いすることにしました。
しかし、相手は仕事!
遊びでやっているわけではないので、いくら親戚でも、タダでという訳にはいきません。
そこそこの経費が、かかることになってしまいました。
そこで、お互いに損にならないような方法を取ることにします。
製作予定変更
予定が変更されたことで、作業工程も変わりました。
図面データの徹底的な微調整です。
プリントアウトして、そのまま形状をカッターでカット!
実際にパネルに張り合せてみては、ピッタリにフィットするまで
何回も微調整を繰り返します。
同じように他の2種類のパネルも、ピッタリにフィットするまで微調整を繰り返し、図面の本データ制作が完了しました。
本格的な製作に向けて、本土に発注していたウォールナット板も到着したので、データと材料を工場へ搬入します。
試作品が出来上がってきました。
やっぱり、手作業とは全く違って、まるで規格品のような精度で、仕上がっています。
サインの掘り込みも完璧!
早速、フィッティングしてみます。
まずは、アッシュトレ-トリムから・・・
おお~っ!とてもいい感じ!
簡単な形状なので、最終微調整も楽チン!
次に、スイッチパネル
ピッタリフィットしているけど、素材が極薄の天然木なので、取り扱い時の割れが心配です。
もう少し、微妙な遊びをつけて余裕を持たせたほうが良いようです。
そして、ヒーターパネルスイッチです。
こちらもジャストフィットですが、少しだけ遊びの微調整をします。
試作品のフィッティング調整を元に、本図面データの最終微調整が完了しました。
早速、データをメール送信して本格製作の発注です。
既に、材料は渡してあったので、翌日には出来上がってきました。
必要なのは、1セットですが、材料の無駄をなくし、どうせなら欲しいという人に分けてあげられるようにと、今回用意した材料を目いっぱい使うことにしました。
因みに、今回使用したレーザーマシン!500~700万円の機械だそうです。どっひゃ~!
どんな色にしようか迷いますね~!
ここは、なるべく統一感を大切にして、一番お気に入りのメープルステインを使いたかったのですが、棚を探しても見当たりません。
以前の工作で、使い切ったのかな~!
仕方が無いので、チークのステインを使いましょう。
Original Woodpanel set !
さて、塗装も完了です♪
急いでいたから、磨きが少し足りないようだけど・・・。
今回は、長くなりそうなのでウッド塗装工程の解説を省略しました。
次の機会に改めてメイキングデータを掲載します。
同時に製作した、もう1セットは、何かとお世話になっているクラブのメンバーに、それぞれプレゼントしました。喜んでもらえたかな~?
早速、両面テープで貼り付けてみます。
おお~っ、イイ感じですね~!
いかがですか?
こうやって見ると製品っぽいですか?
買ってきたと言っても、なんの疑いも無く信じてくれるかな・・? (自画自賛)
一時はどうなることやらと心配だったけど、何とか今回も自分なりに大成功です。
全体的にウッドで統一されてきて気分も最高!
ちなみに、取付前の画像!
全然違いますよね〜^^
さて、だんだんアイビー号もどこにも無い自分だけのミニになりつつあって、ウッド統一計画も、後3箇所を残し最終段階となりました。
ところで、ステアリングをウッドに変えるかどうかは、SRS等の安全面の関係で、今のところ計画には入っていません。
ということで、スイッチパネルの製作風景でした♪
でわでわ…^^
2006年2月26日
ローバーミニ整備記録より。