沖縄のうわさ話/トゥシビー(生年祝い)
沖縄では、自分が生まれた十二支と同じ年を「生まれ年」といい12年に一度巡ってくる生まれ年に無病息災を祈願することを「トゥシビー」といってお祝いする風習があります。
旧暦の正月2日以降に最初にやってくる十二支の日に行われるが、ほとんどの場合は、二十五歳から四十九歳までは特別にお祝いを催すことは少なく、ヒヌカンや仏壇に報告し祈願して済ませることが多い。
画像出展:エリスリーナ
しかし、六十歳以降の高齢になるほどトゥシビー(生年祝い)の規模も大きくなり、親せきや友人、隣人などを招待して長寿を祝う宴を仕立て上げることが多くなってきます。
また「トゥシビー」は、十二支という分かりやすい節目であることから、同期会の開催も盛んで、街の掲示板や新聞など、さらには大きく目立つような横断幕で「トゥシビー○○高校同期会開催」などと呼びかけている光景をよく見かけることがあります。
何事にも人とのつながりを大切にするユイマールの精神旺盛なウチナーンチュ(沖縄の人)が、同じ生まれ年で十二年ぶりの再会を心から楽しみ、お互いにトゥシビーを祝いあう光景が、毎年各地で見られます。
初めてのトゥシビー(十三祝い)
人生初めてのトゥシビーとなる十三祝い。
女の子の場合、昔は結婚が早く次の十二年後のトゥシビーまでには、嫁に行ってしまうことが多かったため、実家での最初で最後のお祝いとして宴を設ける行事が各家庭で盛んにおこなわれていました。
イマドキの十三祝い
しかし、最近では各家庭で行うことも少なくなり、学校の行事として十三祝いを取り入れる小学校も出てきたため、それで済ませてしまうことも多くなってきました。
その一方で、近年の少子化も手伝ってか、レストランなどで家族だけで食事会的に済ませてしまうこともあり、ホールを借りて大きな宴を設けるゴウジャス派も稀に見受けられます。
コラム
多良間島の合同生年祝い
沖縄離島の多良間島では、数え十三歳から九十七歳まで、同じ十二支生まれの人たちを一堂に集めて「トゥイカイ」と呼ばれる合同生年祝いが行われる。
島をあげてのお祝いだけに、この日に合わせて島内外から帰省する人も多く、盛大にトゥシビーのお祝いが開催されます。
近年では、合同生年祝いを開催する自治体も増えてきました。
引用:沖縄タイムスカレンダー:沖縄の風習12景