小学生の頃の最高のオモチャは、やはりプラモデルでした。
しかし、中学生になった頃からギターや音楽に興味が移りいつしかプラモデルは
すっかり忘れ去られてしまい、思い出すことさえありませんでした。
それ以来、プラモデルにはまったく触れることもなく
30代半ばを迎えた頃ファミコンが流行っているご時世で
珍しく近所の子供達がプラモデルで遊んでいるのを見かけた。
おっ、プラモデルか〜懐かしいね〜!と久しぶりに小学生の頃を思い出し
子供達に声をかけて
やっぱりプラモデルは子供のいいオモチャだよね〜!
おじさんも小学生の頃よく作って遊んだよ〜!
なんて、子供達と話をしていると、その中の一人の子が
宜野湾のプラモ屋のおじさんが、ものすごい上手に車のプラモデルを作って
たくさん飾ってあるよ~!
って話してくれた。「それを見たらビックリするよ〜」とも付け加えていたけど
子供の言うことだし「あぁ〜そうねぇ〜」と気の無い返事をしただけで
あまり気にも止めてはいませんでした。
しばらく経って、宜野湾のそのプラモ屋の前を通る機会があって
「そういえば」と思い出し、小学生以来のプラモ屋だということで
懐かしさも手伝って立ち寄ってみることにした。
「プラモか〜、ガキの頃よく作ったよな〜」なんて
プラモはガキのオモチャと決めつけたかのように、ちょっと小馬鹿にして・・・
衝撃の完成作品
入り口の戸を開けて中に入ってみると、ちょっと奥のほうのガラスケースに
プラモデルの車の完成品が十数台飾られてあった。
「あの子が言っていたのはこれか〜」と思いながらケースを覗いてみると・・・
飾ってあるプラモデルの完成作品にわが目を疑った
何だ、こりゃ〜!
これがプラモデルなのか〜!
まるで金属製の精密で精巧な工芸品のようじゃないか〜ッ!
見ただけで、まるで金属で出来ているような重量感、ヘッドライトやライトリム
タイヤの使い込まれたゴム質や本物のようなホイール、車内の精巧な作り込み
一つ一つのパーツのどれをとっても本物の質感を表現している。
自分の中でプラモデルは、プラスチックの部品をポンポンと接着剤で貼付けて
色も塗らずにさっと組立てて、ただ形にして遊び、飽きたら2B弾で爆破して終わり
というイメージの子供の頃によく遊んだオモチャだと思っていたので
そりゃ〜もう大変驚きました。
あの時の衝撃は今でも忘れられません。
その時から、目からナントやらでプラモデルに対するイメージはガラッと変わり
小学生以来、再びプラモデルに興味を持った瞬間でもありました。
興味を持ち始めると、もうそればっかりに夢中になってしまいます。
また、不思議なことにプラモに関する話が自然に舞い込んでくるもので
時を同じくして近所の知り合いからプラモデルの同好会があるので
参加してみないかとのお誘いがありました。
自分がプラモを始めたことをどこから情報を得たのか解りませんが・・・!
その集まりがきっかけでプラモデルサークルに参加することになり
仲間がいるという安心感から一気にプラモデル熱が爆発してしまいました。
それから2〜3年位は
ハマりまくりで一気に数十個ものプラモデルを作りまくりましたた。
そりゃぁ〜もう毎晩一心不乱に作り続け
頭の中はどうやったら巧く作れるかという事ばかりで
まるで何かに取り付かれたかのように
プラモデルの事しか考えられなくなっていました。
何かに夢中になるとそれだけに集中してしまう自分の悪い癖が
思いっきりでてしまったのです。
かみさんもビックリして病気かと心配してしまうほどでしたが
今ではすっかり落ち着いて現在は、気が向けば数年間に一個くらいのペースで
プラモデル製作を楽しんでおり、プラモデル同好会にも今でも毎回参加して
参加者の完成品を鑑賞したりお喋り等の楽しい時間は大切にしています。
あの時、あのプラモデル屋に立ち寄らなかったら・・・
今でも、プラモデルはガキのおもちゃ、大の大人がプラモデルなんて
バカバカしいという思いは変わらなかった事でしょう
その時の数年間で作った作品がほとんどですが
よかったらギャラリーでご覧下さい