卓上ホビー旋盤を手に入れてからというもの、金属を加工するのがあまりにも楽しくて
模型作りや工作をするためのオリジナル工具作りに明け暮れていました。
上の写真はバイクモデルのメグロ(グンゼハイテックモデル1/12)を作るために
試行錯誤で作った自作工具(治具)類です。
その中には、大成功の傑作工具もありますが
そのほとんどがまったく使いものにならなかった駄作の失敗作ばかりです。
失敗作は、その後分解して別の道具として改良したり
失敗部品として工具箱の片隅に放り投げられたりして
現在は、実用的に便利に使えた物だけが数点残っている程度です。
考えてみれば、旋盤では円形のチョットした部品を作った程度で
そのほとんどがアルミ板や金属板を金ノコやヤスリ等で加工して作ったものばかりです。
成功、失敗に関係なく全ての自作工具の製作記録を残しておけばヨカッタと
今更ながらちょっと後悔していますが、まぁ〜あの時はブログなんてやってなかったし
そんな知恵も無かったので仕方ないですね(^^)
なので今からでも、その中で今でも便利に使っている成功した
自作工具をデータとして今後の参考のために記録しておきます。
目次
M.Tools(自作工具)
簡易割出し盤
以前、グンゼハイテックモデルの 『メグロ 』 1/12をレストアで再組上げした時に
アルミで削り出したタイヤのリムにスポーク用の穴をあける為に作った割出し用の治具です。
割出しの基本構造は、ギヤーの歯車を利用しています。
ギヤーには歯止め機構を施してあり1方向にカチカチッと回転して固定するので
正確に割出しのマークをつけることが出来ます。
上の割出し盤は、10度間隔で36穴用
下の割出し盤は、9度間隔で40穴用
メグロは、40穴スポークなので下の割出し盤を使用しました。
36穴用は、用途が広くいろんな工作物の割り出しが可能
写真は自作工具を駆使して完成させたメグロ(グンゼハイテックモデル1/12)です。
ホイールリムはアルミ削り出しです。因みに、スポークは虫ピンを使用し
ニップルは真鍮パイプで表現しています。
自作のピンバイススタンドのスライドレールに割出し盤を横方向に取付けて
割出し盤にセットした部品(ホイールハブ等)に割出しのマーキングを付けたり
直接ボール版に縦方向にセットして、部品(ホイールリム等)にマーキングを付けたり
実際に穴あけ作業などを行います。
右の画像は、削り出したアルミリムにスポーク用の穴をあけている様子です。
市販品の精密ドリルチャックを改造したピンバイスは、普段は単体のピンバイスとして使用し
必要に応じてピンバイススタンドで使ったり、分解して割り出し盤に装着などして使用します。
サンディングマシン
基本的には
部品等を細かく削って精密な整形がしたくて製作したサンディングマシーン初期型。
モーターはフットスイッチ付ミシン用を使用しています。
先端アタッチメントの変更、高さの調整機能などを追加して
より高機能に進化させた現在の改良型。
回転するサンドペーパーに対して垂直に移動するレールを付いているので
サンディング作業台をスライドさせて部品をより精密に削る事が可能。
また、先端ビットのアタッチメントを取替えて砥石に変更し
前に作った簡易割出盤にアダプターとして改造した、ピンバイスを取り付けて、レールにセット。
割出盤をスライドさせながら、同時に60度間隔で割り出して
金属棒や虫ピンの頭を正確に6角に削ることが出来る。
バイクモデルを作るときの極小ボルト等の表現には大変重宝しました。
タイヤサンディングマンドレン
タイヤの使用感を表現するために、タイヤ&ホイルを直接取り付けて
自作サンディングマシンにセットするアタッチメントです
このように取り付けて、タイヤを回転させながら表面に軽くサンドペーパーを当てて質感を調整します。
特にオートバイのタイヤやレース用のスリックタイヤ等のタイヤ表面の表現が簡単に出来ます。
パーティングラインの修正にも便利。
Micro vice:M.Tools
バイク模型を作るとき、部品を金属に置き換えることがよくあります。
小さな金属片を整形する際に、しっかり保持出来るように自作した小さなバイスです。
ハイテックモデル メグロ 1/12 の部品整形に大変役に立ちました。
こんな感じの大きさです。
素材は、主にSS快削鋼を使用しているので
ズシッとした重量感があります。
エッチングソーホルダー
小さな部品をきれいに切り出すには、便利なエッチングソーですが・・・
切り口もきれいで申し分ないけど、持ち難くくてチョット大きめの部品には
フニャフニャして使いづらく、なかなか真直ぐには切れなくて困ってました。
そこで、しっかりホールドできるように大き目のホルダーを作りました。
ホルダー部分は、3mmのアルミ板に
医療用のメスのホルダーを型取って金切ノコで切り出し、角をヤスリで丸めて仕上げます。
歯の取り付け部分は、ステンレス板などの薄い物を2枚用意してエッチングソーを挟み込み、ホルダーにネジ止めして完了です。
因みに、薄いステンレス板は使い古しのカミソリの歯を2枚用意して
歯をヤスリで殺して使用しています。
使ってみると、すごく良いです。
部品の切り取りが簡単で綺麗に出来るし、直線切りも歪まないし
何でメーカーが出してくれないのか不思議なくらいです。
メーカーに提案してみようかな?(もしかして出てるのかな?)
簡単に工作出来るので、これはお勧めです。
現時点で見つかった、自作工具のデータや画像はこのくらいですが・・・
見つかり次第追記したいと思います。
M.Tools 自作工具の紹介でした(*^▽^*)