ハゲの基礎知識 / あなたは脱毛症と関係なく人生を生られるのか
2017/06/16
女性や若い男子はハゲない!
そんな黒髪神話は今やすでに崩壊している。
近年、若い男子のハゲ(若年性脱毛症)、いわゆる若ハゲと女性の脱毛症が猛烈な勢いで増え続けています。
ついに、若い人も女の人も、ハゲという魔の症状に悩める時代になり、女性や若い男子はハゲにはならないという神話はもろくも消滅してしまったようです。
日本人の髪の毛は、平均して男性で十万本、女性では十四万本ぐらいあるといわれており、それほど無数にあるといわれてきた髪の毛の本数が、今や本腰を入れて数える気になれば、もしかしたら数えられるのではないかと思えるほどにまばらになってしまったとか、それならまだいいが、頭の大部分の個所から毛という毛はすっかり引退してしまい、いわゆるハゲという恐怖の肉体的現象に悩まされる時代になってしまったのです。
そんな若い人と女性にハゲの兆候が著しいという情報は、これを裏付ける正確な調査結果は出ていないのですが、ある大手カツラ業者の調査や我々のような理美容業界に携わるヘアスタイリストが、日々の業務を通じて実感しているムード的な感触や各メディアから伝わる話題などからも判断することができます。
恐怖におののくハゲ予備軍
頭部全体はまだ、すっかりツルリとはなっていなくても、朝起きて、枕カバーに抜け落ちた髪の毛を気にしたり、鏡に前の自分の頭髪を見て、近い将来を心配し、いつかはキット自分もハゲになるに違いないと確信するこうしたハゲ予備軍、ハゲ恐怖症候群の人たちにとっては、ハゲ増加の情報は「明日はわが身」と心理的に切迫した状況だろう。
シャンプー後に排水溝にたまるいとおしい髪の毛を眺め、クシを通せば、また抜ける頭髪の残骸にただただ恐れおののくばかりではなく、今すぐにでも積極的に対処しなければなりません。
それはいつから始めたらいいのか、やはり「今でしょう!」
日本のハゲ総人口
一般的に、ハゲは東洋人よりも欧米人に多いとされ、発明家や芸術家に最も多いといわれており、逆に最もハゲないのは実は、アメリカン・インディアンだとも聞きます。
しかし、食の欧米化が進み、急速な近代化と現代のストレス社会では、ハゲにくいとされていたエキゾチックな魅力を放つ東洋の黒髪直毛もこれさいわいではなくなってしまいました。
ところで、髪の毛産業の大手の会社の調査によると日本のハゲ総人口は七百万人に達するという調査結果が出ているそうです。
どの程度の、髪の薄さからハゲの仲間に入れて算出したのか、日本国民のすべてのハゲを調べつくすなどできるわけないのでどの程度の信頼性がある数字なのかもわかりませんが、とりあえずは何かの根拠があったはずです。
迫りくるハゲ増加の情報、仮にこのデータが、正しいものとするとそれはどんなことを意味するのか、あなたはこの数字の中に入らないと確証は持てるのだろうか。
ハゲは病気?
男性は四十を過ぎれば三人に一人がハゲ
日本の人口は約一億二千万人のうち、男性が約五千九百万人、女性は約六千百万人、女性のハゲが増えたといってもまだまだ男性には到底及ばず、その比率を仮に男性五人に対して女性が一人とする場合、先ほどのハゲ総人口七百万人のうち五百八十四万人が男性ということになります。
男性のハゲの割合は、なんと全男性人口の十分の一にあたり、男が十人寄ればその中には必ず一人はハゲがいることになります。これはもう大変なもので、ハゲの市民権は立派に確立されているといえるのではないでしょうか。
もっと突っ込むなら、ハゲの少ないとされている若い世代(乳児から、おおむね30代)を外して、ハゲの大多数を占める40代以降の男性人口は千九百三十万人で計算すると、十人に一人どころの話ではなく、三・三人に一人はハゲということになります。
なんと、四十代以降の男性3人寄ればハゲ一人となり、今後さらに高齢化が急速に進むと予測されている日本では、益々ハゲ人口が増え続け、社会の中でさらに勢力を強めていくのは確実といっていいでしょう。
本人が気にしなければ・・・
ハゲる現象を脱毛症といい、分類すると円形脱毛症、網状遷延型脱毛症、男性型脱毛症などなどがあり、「症」という字がついているということは少なくとも現在は病気としてとらえられているようです。
しかし、それではハゲにどのような肉体的、生理的な症状があるのでしょうか。ハゲても死なないし、痛くもないし、ハゲたことで病院に入院し、やがては寝たきりの重病生活に陥ってしまう?まさか、そんなことはあるはずもないのにそれでも病気なのだろうか。
人間には、頭髪以外にも様々な体毛があり、手も足も背中もその他の体毛が、もじゃもじゃの人もいればツルツルの人だっていて、それは千差万別であって毛があってもなくても誰も病気だとは言わないし思う人もいないのに、なぜ頭の毛だけがそういわれるのだろうか。
頭の毛が薄くても、すっかりなくなってツルツルでも、そんなことって何も病気だということはない。ただハゲてしまった人、ハゲてしまうのではないかと恐怖におののき気にしている人にとって、この「気にしている」という過剰な反応と、自信を喪失し何事にも積極的になれない事態が、まさに病気そのものだといっていいでしょう。
ハゲは欠陥ではない!個人的な個性だ
世間では、女の子にもてない三大要素を俗にいう「ハゲ、チビ、デブ」といわれています。ある女性週刊誌で「あなたのお見合いの相手がハゲていたらどうしますか?」という悪質でヘンなアンケートをしたら、半数以下が「おつきあいを断る」と答えたそうです。
この件について、世のマスコミ自体がハゲに対する偏見に満ちた見識を平気で垂れ流し、ハゲはカッコ悪というような印象を煽動していることが大問題であり、よけいにハゲに対する恐怖心をあおっているように思われますし、アンケートの結果にも、世の若い女性たちの見識の無さに怒り心頭を覚えるかもしれませんが・・・
しかし、ちょっと待ってください、もっと注意深く考えてみましょう。このアンケートの結果では「半数以下が・・・」とあります。ということは半数以上が「気にしない」「おつきあいする」と答えているのです。
そうなんです、ハゲはカッコ悪いからモテないということはないのです。それこそそんな半数以下の見識の無い女性たちを逆に全く気にする必要はないのです。
毛が薄いのも、ポッチャリも、背があまり高くないのも、決して肉体的欠陥ではなく、目が大きいとか口が小さいなどと同じレベルの個人的な特徴だと理解するべきなのです。
頭髪が薄いのがハンディーなら、容姿が売りの俳優さんや芸能界にハゲは存在しないはずだし、デブがダメならお相撲さんと結婚する女性もいないはず、またチビがダメというなら、あの有名な名優チャップリンはどうだ、お世辞にも背が高いとはいえないのに世界的な人気者ではないか。
そういう事からも、本来ならハゲを全く気にする必要はないのだが・・・!
人間が進化すれば髪の毛は薄くなる
広い視野で見るならば、人類は誕生以来、進化の歴史で全身を覆っていた毛を少なくし、脳を発達させるために小さかった頭蓋骨を大きくしてきました。
脳の発達により、知恵を備えた人類は、必要のなくなった体中の毛がだんだん少なくなり、現人類になると頭部とわきの下、陰部だけに毛が残り、そしてさらに頭の毛さえ少なくした、進化した人が増えてきたというわけです。
この、考え方からいうと人はさらに進化を続け、体に残った頭髪、わき毛、陰毛という体中のすべての毛をなくすために移行している進化の過程であり、まだ進化の遅れている人ほど髪の毛フサフサなのであると考えられます。
そんな「進化論的」なものの見方で、少しずつ徐々に徐々に、すべての人がハゲ化していく運命にありハゲが当たり前の常識になると信じていれば、現在のハゲ人間として時代の先端を行く、より進歩した人間だと自信をもって生きていてもいいのではないだろうか。
こんな話を聞いたことがあります。
ハゲの話ではありませんが、欧米のビジネス社会では、今までは容姿のよいビジネスマンがもてはやされ、常に業績のトップをリードしていたが、いつしか時代が変わり逆に容姿のいいイケメンのビジネスマンは敬遠されるようになり、業績もガタ落ちになってしまいました。そのためにイケメンビジネスマンはこぞってわざわざブサ面になるための整形手術を受けたというのだ。
極端な話ですが、今までの常識が逆転するということで、もしかしたらそのうちビジネス界でもハゲじゃないと敬遠されてしまうという事態になるかもしれませんよ。
そうなると、「ハゲててよかった~っ」と思える時代になるのかもしれませんね。
最後に
しかし、今はまだそんな時代ではありません、一般的にはまだ髪の毛は残しておいたほうが何かと有利なのかもしれません。
要するに、髪の毛が少なくなるのは、恥ずべきことではなく人類の進化なのだというポジティブな気持ちが大切だということです。
あまりにも気にしすぎていたのでは、自信を失い、人の目も気になり気持ちも内向的になってしまいます。それこそストレスとなり、かえって頭髪の育成にも弊害になってしまいます。
心の平穏を保って、精神的にも穏やかな気持ちで、自信をと取り戻すためにこれからの育毛及び養毛に取り組んでいきましょう。
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