レザークラフト / 持ち運びに便利な小さなペンケースを作ろう!

持ち運びに便利なバッグの中でかさばらない小さなペンケースを作ってみました。

先日、とある公共機関で事務手続きをしてきました。
事務手続きといえば、筆記用具(ペン)が必要なのは当たり前ですが
最近の「流行り病」のおかげで、やはり備え付けのボールペンを使うのは気が引けます。

そこで自分のペンを使おうと思ってバッグの中を探したのですが、今まで使っていたペンケースがボロボロになって処分してしまったため自前のペンを持ってないことに気が付きました。

仕方なく備え付けのペンを使うことになったのですが、使い終わったときについうっかりそのままペンを元の場所に戻してしまいました。

すると、担当していた女性が「あっ!」と声を上げたのです。

よく見ると、そこはさすがの公共機関です。
「流行り病」の対策がしっかりなされているようで不特定多数の人々が使う筆記用具が使用前、使用後に分けられていました。

とても気まずくて、「多分これだった」とそのペンを使用前の箱から取り出して使用後の箱に入れ替えましたが、あの時の女性担当者が見せた不快感を露わにした顔にはエグられる思いがしました。

まぁ不注意だった自分が悪いのですが、お役所、銀行、郵便局など、なにかとペンを使う機会は多いし、このご時世ではやはり自分で使うものは持っていた方がいいのではないかということでこれを機会に常にバッグの中に筆記用具を常備することにしました。

そうなるとペンをそのままバッグに入れておくのはインクで汚れたり、ものを傷つけたりと何かと都合が悪いのでやはりペンケースが必要になります。

学生さんではないし、多くの筆記用具は必要なく必要最低限の筆記用具が入ればいいのでバッグの中でかさばらずにあまり邪魔にならない2~3本位が収納可能なシンプルなものが欲しいと思い色々と探してみました。

しかし、なかなか気に入ったものが見つかりません。

それではということで、家にある材料だけで超簡単に出来上がるシンプルかつ機能的、しかも自分的には可愛いいペンケースを作ってみることにしました。

折角なので、カミさんの分も作ってお互いにどこに行っても筆記具が必要な時には困らないようにするために、同時に2個まとめて作ったので一応ここに記録しておきます。

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目次

シンプルで小さなペンケース

Data
大きさ:完成後の概要 175mm × 55mm × 20mm
革素材:廃車BMW内装本革の再利用(名称不明)
素材厚:約1~2ミリ
縫い糸:シニュー(ナチュラル、太さ調整3分割、DIYねじり加工)
ファスナー:廃棄処分のバッグ類から再利用

収納能力
一般的な太さのペン類:約8本
太めの万年筆など:約5本

小さなペンケースといっても意外に収納力があります。

使用した素材

材料は廃材の再利用

今回作ったペンケースはたった一枚の小さな革のハギレと一本のファスナーだけで仕上げました。

使った革は以前外車ディーラーに努める友人から頂いたもので、廃車になった高級外車BMWの内装に使われていた本革を剥がしてきたものです。

参考ページ

高級外車の本革内装素材 沖縄BMWにお勤めの比嘉さんより、趣味のレザークラフトに使って...

またファスナーは使い古して廃棄処分の革製品をバラしたものを再利用したので、新たな出費は無しで作ることができました。

参考ページ

Part removing from shoulder bag カミさんが、職場の知合...

断捨離が叫ばれる時代なのでササっと処分してスッキリライフもいいのですが、後の利用目的が明確ならこうやって取って置くのもいいですよね♪

メイキング

でわ、まずはいつものように紙に図柄を描いて切り貼りで形を作っていきます。
実際にペンを入れてみたり微調整を繰り返しながら大きさや寸法を決めて出来上がりのイメージをつかみます。

これが廃車になったBMWのシートなどに使われていた本革です。
さすがに高級車の内装とあって、質のいいものが使われているようですね♪

実際に必要な革のサイズはたったこれだけです。
195mm × 110mm

適当な大きさの革を選んで
まずは大まかに荒裁ちで切り出します。

いつもならこの段階で裏の床面をトコノールなどを塗って滑らかになるように処理するのですが、この革は表面はしぼ加工、裏面はスエード状で手触りも抜群なのでそのまま使いたいということで床処理はしないことにしました。

実際のサイズの寸法通りに正確に裁断します。

ファスナーを両面テープで張り付けます。

ファスナーは作ろうと思ったサイズと同じような長さのものがちょうど二つあったので助かりました。

しかし、あまりに余裕のない長さが後々苦労することになるとは
この時は気付きもしなかった…www

端から2ミリに縫い穴をあけます。
今回は1.5番(3㎜)の菱目打ちを使ってみました。

縫い進めています。
向こう側はそのまま縫うだけだったので楽に縫えたのですがこちら側は、ファスナーの繋がった部分が最大の難所でした。

もしファスナーの長さに余裕があればもっと端っこまで寄せられて少しは楽になったはず…www

ファスナーは全部外して後でまた繋げられたのかもしれませんが、このファスナーでそれができるのか不安だったのでそのままつなげた状態で作業を進めました。

これが非常に難儀だったwww

やっと縫い込み完了です。
3㎜菱目はさすがに目が細かくてちょっと大変でした。

やっぱり4㎜でもよかったみたいです(汗)

縫い終りは、2~3目くらい戻し縫いをして糸の頭を出して切り取り、ライターでアブって糸がほつれないように始末します。

天然素材の麻糸などではこのような処理はできません。

ファスナーの縫い付けが完了しました。

今度は裏返しにして、両端を縫い付けます
まずは両面テープで仮止め。

端から約3㎜のところに縫い穴をあけて縫い込みますが、縫い終わって表に返した時に両面テープが表側で見えてしまう可能性があるので仮止めに使った両面テープは、この時点に剥がしておきます。

両端の縫い込みが終わったので表側にひっくり返します。

ハイこんな感じです♪
両サイドをグイグイ押し込んで形を整えればほぼ完成です。

チョー簡単ですよねw
その気になればサルでも出来るんじゃないかな…なんてね♪

最後にファスナーに革のリボンを取付けます。
この様子は自作のレースメーカーで革紐を作っているところです。

このように簡単に革紐が出来てしまいます。
この道具に興味がある方は以下のページをご覧くださいね

レザークラフトで革のキーホルダーや、携帯ストラップなどを作りたい時に、革材料から細長いひも状...

革紐のコバ処理をしているところです。

普通、革紐のコバ処理は省略する場合もあると思いますが、今回は一応気になったので応急的にクリップにアイスの棒を両端に2枚両面テープで張り付けてその間に革紐を挟んでコバを磨いてみました。

考え方はいいと思ったのですが、クリップでは具合があまりよろしくなかったです。

挟む道具はもっと別なモノまたは方法を探したほうが良いと思います。

完成!

一枚の革にファスナーを取付けただけで
こんなにも簡単に良いモノが出来上がりました。

アクセントの追加工作

完成したけど…
でもちょっと待てよ‼

シンプル過ぎて何か物足りないと思うので
少しだけアクセント的なものを追加してみます。

というわけで、このような刻印を入れた革のネームバッヂを作ってみました

アルファベットの刻印棒をタイラップでまとめます

刻印の位置調整用の自作ツールで文字がずれないように打刻しました。

ヘリ落としで切口の角を取って
トコノールでコバ処理もちゃんとやっておきます。

張付ける位置とネームバッヂ両方にGクリヤーボンドを塗り、ボンドがベタベタしない程度に乾くのを待ってからずれないように慎重に張り合わせます。

こんな感じですね♪
既に縫い穴もあけてあります。

仕上に、汚れや銀ペンの跡を拭き取って二―フットオイルを塗り込んで
フィニッシュ!!

完成

いかがですか
画像では伝わりにくいと思いますが、見た目の質感、持った感じ、手触り感がすごく良くて、なによりもこれが廃材を利用して自分で作ったものだという満足感は最高です。

2~3本程度の筆記用具が入ればいいと思って作ってみましたが
想定外の収納能力があったのは意外でした。

これならシャーペンや消しゴム、マーカーや小さな線引き迄も持ち運べそうです(^^♪
必要ないからやらないけど…www

ソフトレザーなのでこんなにクシャクシャになります。
気兼ねなくバッグに放り込めて傷なども気にならないのでどこにでも持ち運べてとても便利になると思います

ということで、これからは前述のように公共機関で担当者を不快にさせるようなことはもうないことを願っています。

それよりも「流行り病」に感染しない、させないが一番大事ですね。
十分に気を付けてこの厄介な時代を乗り切っていきましょう!!

動画で見る作例

メイキング動画です

動画のほうが伝わりやすい場合もありますので
ご参考までにどうぞご覧ください…

製作内容が変更される場合があります。
ご了承ください。

最後に…
作り終えてカミさんに喜んでもらえたのがなによりです♪

長くなってしまいましたが、最後までお付き合いありがとうございました
それではこの辺で…(@^^)/~~~

IVY

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